(3)ソバナゴ(殪馬捨所)
金木場の台地の端に立つと男性的な波涛の音が崖の上まで伝わってくる。この崖下がソバナゴの浜である。
ソバナゴとは、
ソ=岨〔けわしい〕、削ぎ〔鋭くきり立つ〕
バ=端〔はし〕
ナゴ=小平地、平坦地を意味するようである。
地元の人はここに馬捨て場があったことから殪馬捨所〔ソバナゴ〕の字を当てていた。 日立の海岸線の中では、自然がそのまま残されている貴重な海岸である。 昔は砂浜がもっと広く、塩たきが盛んで、当時の塩水を溜めていた穴が今も崖下に残されている。 島には、「日立の鳥」となったウミウの姿もみられるところである。
ウミウは主に北海道などで繁殖し、11月頃日立の海岸に飛来し、5月の頃までいる。 全身緑がかった黒色で、繁殖地に向かう頃は、頭と脚のつけ根が白くなる。 このウミウは鵜飼に使われることで有名である。
参考資料:『滑川の歴史と景勝』画像を一部転載