(3)天王様(素鵞神社)

 祭神は、素鵞鳴命(スサノオノミコト)。この神社は、一般に「天王様」と呼ばれている。天王様とは、祇園精舎の守護神、牛頭天王のことである。素鵞鳴命が、天王様と呼称されるようになったのは、両神の荒神的性格が習合したからであろう。
 神社の創立ははっきりしないが、地元の人の話では、根本氏の先祖が、今より約300年くらい前、近江国(今の滋賀県)にある素鵞神社から分霊し、遷したという。
 祭礼は、旧6月14日~15日で、祭司(塩釜神社の神主)が祈祷したあと、本町、台、山下、滑川上、溜の町内の人たちで、お宮出しをし、御輿はこわれないように荒縄でからめられて、若衆がかついで暴れ回った。祭りは、昭和30年代頃まで行われていたが、祭りのたびにけんかが絶えず、警察の世話になることもあって、祭りは途絶えてしまったという。

(4)冨士神社

 祭神は、木花開耶媛命(コノハナノサクヤビメ)。江戸中期頃から冨士山講が盛んになり、登拝碑が建てられ、登れない人のためにミニ冨士山がつくられ、登拝するようになった。
 この神社は、もとゴルフ場内にあったが、開発により、現在地に移されたものである。祭りは、今はすたれて行われていない。隣接の山の頂きには山の神の祠がある。

参考資料:『滑川の歴史と景勝』画像を一部転載

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