(10)清水聖観音堂(しみずせいかんのん)・・別名みみだれ観音

 創立は、はっきりしないが、滑川浜館跡がすぐ近くにあり、その頃の創立ではないかといわれている。 この堂に祭られている観音に耳の病気の人がお参りするとよく治ると言われ、耳だれ観音といわれるようになった。(観音の耳が大きくたれているのと関連がある。) なお、治った人は、お椀に穴をあけ、ひもを通して奉納するので、観音堂にはいくつものお椀がぶらさがっている。
 お椀に穴をあける理由は、耳に声が通る、声の通る穴があくことを意味したものと思われる。医者の少なかった昔の人の願いが偲ばれるのである。

清水聖観音堂

(11)四所明神

 清水地区の南側の小高い丘があり、その林の中に四所明神がある。この地に住む小野崎家が氏神として地守りをしているが、氏神様としては広過ぎる境内である。 四所明神の創建は明らかではないが、地守りをしている小野崎氏より聞くところによると、その昔、小野崎氏等、この地域の四人の有力者の氏神を併せ祭ったものと伝えられているという。 祠の中には、江戸時代の年号を記した木札が納められているが、具体的な祭神名は明らかでない。一説によると六所明神の大もとは四所明神だと言う人もいる。  ともあれ、この辺の地名が古くから明神越しといわれていることから推測しても、かなり古い明神様であろう。

参考資料:『滑川の歴史と景勝』画像を一部転載

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